
【目的別】eSIMとポケットWiFiどっちがいい?海外旅行に最適なのはコレ!
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海外旅行で「eSIM」と「ポケットWiFi」、どっちがいいのか迷ったことはありませんか?実は、旅行の目的や滞在スタイルによって最適な通信方法は変わります。この記事では、出張・家族旅行・短期滞在などシーン別のおすすめや、eSIMとポケットWiFiそれぞれのメリット・注意点をわかりやすく解説します。これを読めば、自分にぴったりの通信手段が見つかります!
目次
eSIMとポケットWiFiの比較|あなたに合うのはどっち?
eSIMとポケットWiFiは、料金・手軽さ・通信速度・対応端末など特徴が異なります。どちらが自分の旅行スタイルに合うのか、それぞれのサービスを比較してみましょう
eSIM | ポケットWiFi | |
---|---|---|
料金 | ◎安い | 〇プランと日数による |
手軽さ | 〇アクティベーションが必要。持ち運びの必要なし。 | 〇パスワードだけで接続可能。持ち運びの必要あり。 |
通信速度 | 〇安定。使用方法により異なる。 | ◎安定 |
対応端末 | △eSIM対応端末のみ | ◎どの端末でも利用可能 |
【一覧比較表】料金・通信速度・手軽さなど6項目での違い
項目 | eSIM | ポケットWiFi |
---|---|---|
料金 | 1日あたり500円前後。 一般的にポケットWiFiより安い傾向がある。 |
1日あたり500円~1000円前後。 1日ごとの課金システムが多い。 |
設定の手軽さ | やや難しい。 QRの読み取り、もしくは手動でのアクティベーションが必要。 |
簡単。 通常のWiFiと同じ様にパスワード入力のみ。 |
利用人数 | 1台のみ。 テザリング可能。 |
5台~10台ほど同時接続可能。 機種により接続可能台数は異なる。 |
通信速度 | 安定。 テザリングの場合は遅くなる可能性あり。 |
安定。 |
対応端末 | 機種により非対応のものがある。 | どの端末でも利用可能。 スマートフォンだけでなく、タブレットやパソコンにも接続可能。 |
持ち運び | 不要 携帯にインストール 紛失のリスクなし |
必要 |
返却 | 不要 | 必要 |
旅行スタイル別|eSIMとポケットWiFiの最適な選び方とは?

旅行といっても滞在期間や人数、目的によってスタイルはさまざまです。そこで、旅行スタイル別にeSIMとポケットWiFiのどちらがより便利でおすすめかを比較してみましょう。
短期・一人旅の場合

2泊3日ほどの短期間で一人旅をする場合であれば、手軽さとコストパフォーマンスの面から断然eSIMがオススメです。ポケットWiFiよりも手軽で無駄がなく、到着から出発まで快適にネットを利用できます。
<手軽さ>
- 即時利用可能:eSIMはQRコードを読み取るだけで利用開始でき、SIMカードの差し替えや店舗での購入が不要です。
- 荷物が増えない:ポケットWiFiのように持ち運ぶ必要がないため、少しでも荷物を減らしたい一人旅には最適です。
<コストパフォーマンス>
- ポケットWiFiより低コスト:一人旅であれば、WiFiをレンタルすると割高になる場合があります。eSIMは自分のデータ使用量に合わせたプランを柔軟に選択できるため、無駄な料金が発生しません。
短期間の一人旅では、手軽に使えてコスパも良いeSIMを活用することで、スマホでの地図検索や翻訳、SNSなどを快適に楽しめます。
グループ・家族旅行の場合

家族や友人とのグループ旅行では、ポケットWiFiがおすすめです。
一般的にポケットWiFiはeSIMと比較すると料金が高い傾向にありますが、1台で複数の端末を同時接続できるため、グループで利用すれば一人当たりの費用が抑えられます。
<複数人での利用シミュレーション>
例:アメリカに4人で5日間滞在する場合
サービス | プラン | 料金(一人あたり) |
---|---|---|
eSIM | 10GB7日間 | ¥2,180 |
ポケットWiFi | 無制限7日間 | ¥1,730 |
無制限プランでも、グループで割り勘をすればeSIMを一人ずつ購入するよりコストを安く抑えることができます。
<安定したネット回線>
端末に制限がない限りeSIMでもテザリングができ、複数端末へ回線シェアは可能です。
しかし、スマホの充電消費が早くなる・接続が不安定になりやすいといったデメリットがあるため、複数人で安定した回線を使いたい場合は、やはりポケットWiFiが最適です。
長期・ビジネス出張の場合

1週間以上の長期出張では、PCやタブレットなど複数のデバイスを利用するケースが多いため、作業内容や利用環境に応じてポケットWiFiとeSIMを使い分けるのがおすすめです。
<安定した通信環境を優先する場合>
出張中の安定した通信環境を確保したい場合は、ポケットWiFiがおすすめです。複数端末を同時接続でき、オンライン会議や資料ダウンロードも快適です。
<利便性を優先する場合>
出張中の利便性を重視したい方にはeSIMがおすすめです。eSIMはポケットWiFiのように持ち運ぶ必要がないため、荷物を減らせるうえ、20GB以上のプランなら長期利用にも十分対応できます。
旅先で複数国を移動する場合(例:ヨーロッパ周遊旅行など)

ヨーロッパ周遊やアジア横断など、国境を越えて複数の国を訪れる旅行では、周遊eSIMが特に便利です。
<周遊eSIMの特徴>
- 国ごとにSIMカードを買い直す必要がない
- 設定変更も不要で到着後すぐに使える
- 荷物を増やさず、移動の多い旅でもストレスなし
<ポケットWiFiの周遊プランの特徴>
- 通常プランより料金が高くなる可能性がある
- 常に持ち歩く必要があり、充電や紛失への注意が必要
スピーディーに使いたいなら周遊eSIM、複数人でシェアして安定した通信を確保したいならポケットWiFiと、旅行スタイルに合わせて選ぶのがおすすめです。
eSIMを選ぶ4つのメリット

海外旅行の際にeSIMを選ぶメリットは主に4つあります。
受け取りや返却不要、出発前の準備が短縮できる
海外旅行の出発前、ポケットWiFiのレンタルカウンターが見つからなかったり、受け取りまで長時間待たされたりした経験はありませんか?
eSIMならスマホにインストールするだけで利用できるため、ポケットWiFiのように端末の受け取りや返却といった手間が一切不要になります。
旅行を終えて疲れて帰国しても、eSIMなら返却の必要がなく、普段お使いの日本のキャリア回線に切り替えるだけで簡単に利用を終了できます。このように、旅行前後の時間を有効に使えるのも、eSIMを選ぶ大きなメリットです。
購入から設定まで全てスマホで可能
eSIMは、Webサイトやアプリから購入後、QRコードをスマホで読み込むだけで、現地到着後すぐにネットを利用できます。飛行機を降りてすぐに地図や電車の時間を調べられるため、旅行のスタートがスムーズになります。
また、旅行計画が急に変更になった場合や、持参したポケットWiFiやSIMカードが現地で使えないと分かった場合でも、eSIMならその場で購入できるので、即時に通信環境を整えることが可能です。
すぐ使えて快適に海外旅行を楽しめる点もeSIMの魅力です。
差し替え・持ち運び不要、紛失・破損リスクもなし
eSIMは旅行中のリスクを大幅に減らせるのが特徴です。
物理SIMカードやポケットWiFiでは、カードの差し替えによる紛失や、WiFiの破損・盗難が起こる可能性があり、場合によっては高額な弁済金が発生することもあります。
一方、eSIMはスマートフォンに直接インストールして使うため、紛失や破損の心配がありません。
さらに、持ち運ぶ必要がないので荷物も減り、より身軽に旅行を楽しめます。安全性と手軽さを兼ね備えたeSIMは、海外旅行で安心してインターネットを利用したい方に最適な選択肢です。
ポケットWiFiと比較して料金が安い傾向
eSIMはポケットWiFiと比べて安価に利用できるケースが多く、価格重視の旅行者にとっては大きなメリットとなります。
実際に同程度のプランでeSIMとポケットWiFiの料金を比べてみましょう。
<料金例>
韓国3日間滞在の場合
サービス | プラン | 料金(一人あたり) |
---|---|---|
eSIM | 無制限3日間+通話 | ¥1,970 |
ポケットWiFi | 無制限3日間+補償 | ¥3,960 |
さらにポケットWiFiの場合、補償料金や万が一の弁済金が加わると総額が割高になりがちです。一方、eSIMはスマホに直接インストールして使うため補償や追加料金が不要で、お得に安心して利用することができます。
eSIM利用前に確認したい4つの注意点
海外旅行に便利なeSIMですが、購入前に確認しておくことが主に4つあります。
事前にこれらを理解しておくことで、現地での通信トラブルを避け、安心して旅行を楽しめます。
利用できるスマートフォンの機種が限られる
お使いのスマートフォンがeSIM非対応ではeSIMのインストールができないため、購入前にeSIMに対応している端末か調べておきましょう。
<主なeSIM対応端末>
iPhone | Android |
---|---|
2018年発売のiPhoneⅩS・ⅩRシリーズ以降のすべてのモデル 【例:iPhone 17シリーズ、iPhone 16シリーズ、iPhone 15シリーズ、iPhone 14シリーズ、iPhone13シリーズ、iPhone12シリーズ、iPhone11シリーズ、iPhone XS /Max、iPhone XR、iPhoneSE(第3世代)iPhoneSE(第2世代)】 |
例:Pixel 6 / 6 Pro/6a、Pixel 7 / 7 Pro/7a、Pixel 8 / 8 Proなど Galaxy S23 / S23+ / S23 Ultra、Galaxy Z Fold / Z Flip シリーズなど |
*詳細は必ずメーカー公式サイトでご確認ください
<設定画面での確認方法>
●iPhoneの場合
STEP 1 | 設定アプリを開く |
---|
STEP 2 | 「一般」をタップ |
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STEP 3 | 「情報」をタップ |
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STEP 4 | 「EID」という項目があれば対応している |
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●Androidの場合
STEP 1 | 設定アプリを開く |
---|
STEP 2 | 「デバイス情報」をタップ |
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STEP 3 | 「SIMステータス」をタップ |
---|
STEP 4 | 「EID」という項目があれば対応している |
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複数デバイスの同時利用は向いていない
実は、eSIMもテザリング機能を使うことで、パソコンやタブレットなどの端末もインターネットへ接続ができます。
一見すると「ポケットWiFiを借りなくてもeSIMだけで十分」と思うかもしれませんが、複数デバイスを接続したい場合には注意が必要です。テザリングは同時接続が多くなるほど通信速度が低下しやすく、さらにスマホ本体のバッテリー消費も激しくなります。
旅行中は写真撮影や地図アプリの使用などでスマホを多用するため、電池切れは大きな不安要素になります。eSIMは便利で手軽な一方、複数人での利用や長時間の利用には不向きな場合もあります。
電話番号が付与されないプランが多い
旅行用eSIMの多くはデータ通信専用で、現地の電話番号が付与されないプランが主流です。そのため、現地のレストランやホテルへの電話が必要な場合には注意が必要です。
ただし、現地の電話番号がなくても、日本にいる家族や友人とはLINE、WhatsApp、Skypeなどの通話アプリを利用して連絡をとることができるため、日常のコミュニケーション程度であれば困ることはありません。
一方、どうしても電話番号が必要なケースでは、日本のキャリア回線を国際ローミングプランで利用する方法があります。日本の番号で発着信やSMSを送受信できますが、料金が割高なので緊急用に限定するのがおすすめです。
SIMロック解除が必要なケースがある
eSIMを利用するには、端末がSIMフリーであることが必須です。2021年10月以降に発売されたスマホは原則SIMロックがかかっていませんが、それ以前の機種や海外で購入した端末ではSIMロックが残っている可能性があります。ロックがかかっていると、eSIMを利用できないため、事前の確認が必要です。
確認方法は大きく二つあります。
- 端末の設定画面から確認
(iPhone)設定⇒一般⇒情報
(Android)設定⇒端末情報(デバイス情報)⇒「SIMロックのステータス」 - 契約中のキャリアに問い合わせる
もしロックがある場合は、キャリアのオンラインページから解除手続きを行えるので、旅行前にeSIMを安心して利用できる状態にしておきましょう。
ポケットWiFiを選ぶ4つのメリット

では次に、海外旅行の際にポケットWiFiが選ばれる4つのメリットについて説明していきます。
スマートフォンの機種を問わず誰でも簡単に使える
ポケットWiFiはeSIMのように非対応の端末がないため、スマホの機種を問わず誰でも利用できる点が大きな魅力です。
また、SIMロックがかかっている端末でも利用可能なため、ロック解除の手間を避けたい方にとっても便利です。
設定方法に関しても、eSIMやSIMカードはアクティベーショやカードの差し替えなどの作業が必要で、初心者には少し複雑に感じられることがあります。その点、ポケットWiFiは、パスワードを入力するだけで接続できるため、誰でも簡単に利用できる安心感があります。
機種を選ばず、設定もシンプルなポケットWiFiは、特に初めて海外旅行に行く人におすすめです!
1台で複数人・複数デバイスを同時接続できる
一般的なポケットWiFiは、1台で5台から10台ほどの端末を同時に接続できるのが大きな特徴です。
旅行中に家族や友人と一緒に利用する場合、1台を共有するだけで安定したインターネット環境を確保できます。
一方、eSIMでもテザリング機能を使えば複数人での利用は可能ですが、スマホの充電消費が早くなったり、通信速度が低下したりするなどの注意点があります。そのため長時間の利用や複数端末での使用には不向きです。
ポケットWiFiはネット接続専用のため、複数人で同時に使っても高速で安定した通信を維持できます。さらに、スマホのバッテリーを消耗しないので、長時間の外出時でも地図検索や翻訳アプリを安心して使えます。
グループ利用なら1人あたりの費用を抑えられる
ポケットWiFiは、家族や友人とのグループ旅行においてコストパフォーマンスに優れています。1台を複数人でシェアできるため、一人あたりの費用をeSIMより抑えられるケースが多いです。
実際にポケットWiFiとeSIMをグループで利用する場合のシミュレーションを比較してみましょう。
例)アメリカへ4人で旅行する場合(7日間滞在)
商品 | プラン | 料金(一人あたり) |
---|---|---|
ポケットWiFi | 無制限7日間 | ¥1,732 |
eSIM | 10GB7日間 | ¥2,180 |
例)イギリスへ4人で旅行する場合(7日間滞在)
商品 | プラン | 料金(一人あたり) |
---|---|---|
ポケットWiFi | 無制限7日間 | ¥1,732 |
eSIM | 10GB7日間 | ¥1,880 |
ポケットWiFiは無制限プランでも、グループでシェアすれば、1人ずつeSIMを購入するより費用を節約できます。
通信が安定しているサービスが多い
旅行中に通信が繋がらなくなって焦った経験はありませんか?ポケットWiFiは通信に特化した専用端末であるため、旅行中でも安定した通信を利用できます。
特に海外旅行では、観光地や空港、ホテルなどで複数人が同時にインターネットを利用する場面が多くありますが、ポケットWiFiなら安定した高速通信を維持できるため、地図検索や翻訳アプリ、SNSも快適に利用できます。
そのため、家族旅行や友人とのグループ旅行、ビジネス出張など、安心してインターネットを使いたいシーンでの最適な通信手段として選ばれています。
ポケットWiFiレンタル前に知っておくべき4つの注意点
特にグループでの利用で便利なポケットWiFiですが、レンタルの予約をする前に知っておくべき注意点が大きく4つあります。
ルーター本体の受け取りと返却に手間がかかる
海外旅行でポケットWiFiを利用する際、出発前に空港カウンターや街中で受け取るか、宅配で受け取る必要があります。
空港カウンターの受け取りは便利ですが、混雑時には待ち時間が発生する可能性があるため、余裕を持って空港に到着することが大切です。
また、帰国後もポケットWiFiの返却の手続きを行う必要があります。返却を忘れると延滞料金が発生する場合もあるため、旅行で疲れて帰ってきたあとでも、必ず返却を忘れないよう注意してください。
常に持ち歩く必要があり荷物が増える
安定した通信が特徴のポケットWiFiですが、本体や充電器、ケーブルなどを持ち運ぶ必要があるのがデメリットの一つです。
充電器やケーブルはホテルに置いたまま観光することもできますが、本体は移動中も必ず携帯する必要があります。そのため、荷物を少しでも軽くしたい人には向かない場合があります。
ただし、家族や友人とのグループ旅行では、交代で持ち運ぶなど工夫すれば負担を減らせるため、旅行スタイルに合わせたサービスを選ぶことが大切です。
ルーター本体を充電する必要がある
ポケットWiFiはスマホのテザリングのように、スマホの充電を消耗することはありませんが、本体の充電は必要です。
寝ている間に充電を忘れると、次の日の旅行中にインターネットが使えなくなるため、非常に注意が必要です。旅行中は地図検索や情報確認のためにスマホの充電を意識する方が多いですが、ポケットWiFiをレンタルする場合は、本体の充電管理も重要です。
万が一充電が切れてしまうことも予想して、モバイルバッテリー持参しておくと、移動中や観光中も安心してインターネットを利用できます。
紛失・盗難・破損で高額な弁償金が発生するリスクがある
ポケットWiFiをレンタルする際に知っておきたいのが、紛失・盗難・破損による弁済金のリスクです。レンタル品のため、機器を紛失したり破損したりすると、高額な弁済金が発生する可能性があります。
そのため、多くのレンタル会社では任意加入の補償プランが用意されており、万が一の弁済金を免除したい場合には加入がおすすめです。
ただし、補償プランは1日あたり約200円〜400円ほどかかるため、レンタル料金が少し高くなる点には注意が必要です。旅行中も安心して利用するためには、補償プランの有無を事前に確認しておくことが大切です。
まとめ
海外旅行を思いきり楽しむには、インターネット環境がかかせません。
ポケットWiFiは複数端末での利用や安定した通信に強みがあり、eSIMは手軽に導入でき荷物が増えない点が魅力です。
本記事で紹介したメリットや注意点を参考にしながら、自分の旅行スタイルや重視するポイントに合わせて最適なサービスを選び、快適な旅を楽しみましょう!
著者
テレコムスクエア
事業内容
モバイル通信事業(Wi-FiルーターやプリペイドSIM販売など国際モバイル通信機器の提供)
経歴
2,000年より通信業界に従事。日本国内/海外用Wi-Fiルーターのレンタル、SIM・eSIMの販売や旅行関連事業に携わる。
また、引っ越し・入院・旅行・在宅勤務など、多様なライフイベントに合わせたWi-Fi活用方法に精通。